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PSMA治療
  • Q1-1 PSMA治療はどのような患者に効果が期待できますか。
    PSMA治療が進行性前立腺がんの患者さんに非常に高い効果を示した一方、期待した効果が見られなかった患者さんがいることも事実です。現在、どのような条件の患者さんに最も効果が期待できるか、ほかの治療との兼ね合いでどのタイミングで実施するのが適しているのか、などの研究が進んでいます。まだはっきりした基準は示されていませんが、ホルモン治療後の再発でPSA 100 ng/ml以下で貧血がなく、転移はリンパ節転移と骨転移に限られている患者さんに最も効果が期待できるのではないかといわれています。
  • Q1-2 内部からの放射線治療は危険ではありませんか。
    ルテチウムというアイソトープ(放射性同位元素)はβ線という短い波長の放射線です。 これがPSMA抗体を見つけてそのレセプターに結合し、β線でがん細胞を攻撃するのでミクロの近距離戦です。またPSMA抗体を持たない普通の細胞には何もしませんから、外部照射のような被曝の影響を心配することはありません。
  • Q1-3 治療後はしばらくの間は人と接触しない方がよいのでしょうか。
    PSMA治療の24-48時間で体内にある放射線の大部分は尿中に排泄されますが、少量の放射線が最長1ヶ月間体内に残ることがあります。この放射線は危険な量ではなく、ご自身へのリスクはほぼありませんが、この期間は周囲の人々へ配慮し放射線被ばくを最小限に抑えることが大切です。周囲の人との接触、旅行や移動、ご自身のケア、仕事への復帰時期など、詳しい放射線安全ガイドラインを治療の前にお渡しします。 2024年6月更新
  • Q1-4 PSMA治療が効かないこともありますか。
    残念ながらPSMA治療が期待したほどの効果を表さない患者さんはいらっしゃいます。PSMA治療は世界でも超最先端治療ですので、どのような病状の方が治療に適しているかは未だ試行錯誤しているのが現状ですが、一般に、PSAが0.3ng/ml以下または500 ng/ml以上、内臓に転移がある、強い骨髄抑制がある、などの患者さんは効果が出にくいとされています。
  • Q1-5 PSMA-PET/CTスキャンは特別なことをするのですか。
    ガリウム、またはフッ素の入った注射をしたのちに通常のCTスキャンと同様の装置で全身を撮影します。注射した物質は速やかに排出されますので、検査後は特に生活上の制限はありません。
  • Q1-6 がんがPSMAを持たない場合治療は受けられないのですか。
    ごく稀に前立腺がんの細胞にPSMAがないことがあります。 その場合は、PSMAを見つけることができないのでルテチウムが働くことができません。この場合にはPSMA治療はできません。
  • Q1-7 PSMA治療は抗がん剤治療が終わってからでないと受けられませんか。
    海外で抗がん剤と比較した試験でPSMA治療の有用性と安全性が証明されていることから、患者さんが希望されれば抗がん剤より先にPSMA治療を受けることは問題ありません。PSMA治療がのちの抗がん剤治療の妨げになることはありません。渡航まで時間がある場合には、先に抗がん剤治療を始めて、渡航の準備が整い次第抗がん剤治療を中断してPSMA治療を受ける患者さんもいらっしゃいます。
  • Q1-8 アクチニウム治療を希望することはできますか。
    原則として治療はルテチウムで行われます。アクチニウム治療は極めて特殊な症例に限られているので、患者さんが希望することはできません。アクチニウムはルテチウムに比較して世界的に入手しにくい治療薬であり、オーストラリアでも入荷が不安定なので渡航日程との調整も困難です。
  • Q1-9 アクチニウムのα線とルテチウムのβ線のがんに対する作用はどう違うのですか。また治療方法は違うのですか。
    アクチニウムのα線は極めて近距離で強いエネルギーの放射線を、ルテチウムのβ線はα線よりは長い距離ですがこちらも近距離で、比較的マイルドなエネルギーの放射線を照射してがん細胞のDNAに損傷を与えます。治療方法はどちらも外来で静脈注射です。 ただし、アクチニウムは極めて規制の厳しい放射線同位元素で世界でも医療材料として使用できる国が限られています。使用する患者さんにも細かな条件が課せられており、オーストラリアの医師による承認が必要です。また、入荷が不安定なため承認後にもルテチウムに変更されることがあります。
  • Q1-10 PSMA治療は婦人科系のがんにも効きますか。
    PSMAは主に前立腺がんの細胞に発現しているタンパク質ですので、今のところPSMA治療は前立腺がんの治療に限られています。ただ、今後研究が進めばほかの癌の治療にも応用範囲が広がるかもしれません。
  • Q1-11 神経内分泌がんといわれたのですが、治療は受けられますか。
    理論的にはPSMA-PET/CTスキャンで陽性であれば、PSMA治療は受けることができます。また、PSMA治療とは異なりますが、同じような方法でDOTATATE(ドータテートと読みます)とよばれる薬にルテチウムを結合し、治療することは可能です。幸いなことに、神経内分泌がんは2021年8月より日本における保険診療での内用療法(ルテチウムDOTATATE)が、限られた医療施設において開始されました。適応条件がありますので、主治医と相談してみてください。
  • Q1-12 DOTATATEとは何ですか。
    DOTATATEとは主に神経内分泌がんの診断と内用療法に用いるタンパク分子の名称で、オキソドトレオチドともいわれます。DOTATATEというタンパク分子に、放射性同位元素のルテチウムを結合させて静脈内に注射します。神経内分泌がんの多くは、細胞の表面にソマトスタチン受容体を持っています。ソマトスタチンと同じ物質と認識されるDOTATATEが、がん細胞のソマトスタチン受容体に結合すると、ルテチウムからβ線が放出され、がんに直接照射します。メカニズムはPSMA治療と同じです。
  • Q1-13 治療は何回まで受けることができるのでしょうか。
    副作用が強く出ない限り治療回数には上限はありません。
  • Q1-14 経済的に3回治療を受けることができないのですが、それでも効果はありますか。
    それぞれの患者さんの治療前のがんの状態(スタートライン)により、効果には個人差があります。そのような中で3-4回の治療を標準的なスケジュールとしてお勧めしています。ただし、1-2回の治療でも効果がないともいえません。治療回数については柔軟に対応いたします。
  • Q1-15 PSMA治療に適したタイミングはありますか?
    PSMA治療を受けるタイミングについては、病気の状態がPSMA治療に適しているかが判断の基準になります。PSMA治療の適応は次のようにお考えください。 ホルモン抵抗性前立腺がんであること PSAが0.4以上で現在の治療でも上昇傾向にあること 海外渡航に耐えられること そして、この治療は根治を目指す治療ではないことをご理解ください。
  • Q1-16 高齢でも治療を受けることは可能でしょうか?
    セラノスティクス横浜の医師が実際に患者さんと面談したうえで、判断させていただいております。 年齢よりも現在の体調や病状が渡航治療に適しているかどうかが大切になってまいります。 オーストラリアでは90歳の方も治療を受けていらっしゃいますし、私どもがサポートした方の中には88歳の方もいらっしゃいます。 2022年1月更新
  • Q1-17 今現在、最短でいつから治療可能でしょうか?
    様々な条件と状況に左右されますので、一概には申し上げられません。 2022年1月更新
  • Q1-18 日本人の患者さんで、これまでに完治した方はいますか?
    PSMA治療は完治を目指す治療ではないので、日本人の患者さんでこれまでに完治した方はいらっしゃいません。ただ症状が軽くなったり消えたりした状態=寛解状態が年単位で続いている方はいらっしゃいます。 2024年6月更新
  • Q1-19 PSMA治療と同時に放射線の外照射を受けることはできますか?
    PSMA治療後すぐに放射線外照射治療を始めることは可能ですが、放射線外照射治療後は最低4週間以上あけてから次のPSMA治療を計画します。これは骨髄への影響を確認するためです。 2024年6月更新
  • Q1-20 日本でもPSMAペット検査が受けられるのですか?
    2024年1月から、大阪のMIクリニックで、日本で初めてPSMAペット検査が受けられるようになりました。(治験を除いて日本初。検査費用は自費)ご希望の方は、主治医の先生に相談するか、セラノスティクス横浜までお問い合わせください。(お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします) 2024年6月更新
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  • Q1-1 PSMA治療はどのような患者に効果が期待できますか。
    PSMA治療が進行性前立腺がんの患者さんに非常に高い効果を示した一方、期待した効果が見られなかった患者さんがいることも事実です。現在、どのような条件の患者さんに最も効果が期待できるか、ほかの治療との兼ね合いでどのタイミングで実施するのが適しているのか、などの研究が進んでいます。まだはっきりした基準は示されていませんが、ホルモン治療後の再発でPSA 100 ng/ml以下で貧血がなく、転移はリンパ節転移と骨転移に限られている患者さんに最も効果が期待できるのではないかといわれています。
  • Q1-2 内部からの放射線治療は危険ではありませんか。
    ルテチウムというアイソトープ(放射性同位元素)はβ線という短い波長の放射線です。 これがPSMA抗体を見つけてそのレセプターに結合し、β線でがん細胞を攻撃するのでミクロの近距離戦です。またPSMA抗体を持たない普通の細胞には何もしませんから、外部照射のような被曝の影響を心配することはありません。
  • Q1-3 治療後はしばらくの間は人と接触しない方がよいのでしょうか。
    PSMA治療の24-48時間で体内にある放射線の大部分は尿中に排泄されますが、少量の放射線が最長1ヶ月間体内に残ることがあります。この放射線は危険な量ではなく、ご自身へのリスクはほぼありませんが、この期間は周囲の人々へ配慮し放射線被ばくを最小限に抑えることが大切です。周囲の人との接触、旅行や移動、ご自身のケア、仕事への復帰時期など、詳しい放射線安全ガイドラインを治療の前にお渡しします。 2024年6月更新
  • Q1-4 PSMA治療が効かないこともありますか。
    残念ながらPSMA治療が期待したほどの効果を表さない患者さんはいらっしゃいます。PSMA治療は世界でも超最先端治療ですので、どのような病状の方が治療に適しているかは未だ試行錯誤しているのが現状ですが、一般に、PSAが0.3ng/ml以下または500 ng/ml以上、内臓に転移がある、強い骨髄抑制がある、などの患者さんは効果が出にくいとされています。
  • Q1-5 PSMA-PET/CTスキャンは特別なことをするのですか。
    ガリウム、またはフッ素の入った注射をしたのちに通常のCTスキャンと同様の装置で全身を撮影します。注射した物質は速やかに排出されますので、検査後は特に生活上の制限はありません。
  • Q1-6 がんがPSMAを持たない場合治療は受けられないのですか。
    ごく稀に前立腺がんの細胞にPSMAがないことがあります。 その場合は、PSMAを見つけることができないのでルテチウムが働くことができません。この場合にはPSMA治療はできません。
  • Q1-7 PSMA治療は抗がん剤治療が終わってからでないと受けられませんか。
    海外で抗がん剤と比較した試験でPSMA治療の有用性と安全性が証明されていることから、患者さんが希望されれば抗がん剤より先にPSMA治療を受けることは問題ありません。PSMA治療がのちの抗がん剤治療の妨げになることはありません。渡航まで時間がある場合には、先に抗がん剤治療を始めて、渡航の準備が整い次第抗がん剤治療を中断してPSMA治療を受ける患者さんもいらっしゃいます。
  • Q1-8 アクチニウム治療を希望することはできますか。
    原則として治療はルテチウムで行われます。アクチニウム治療は極めて特殊な症例に限られているので、患者さんが希望することはできません。アクチニウムはルテチウムに比較して世界的に入手しにくい治療薬であり、オーストラリアでも入荷が不安定なので渡航日程との調整も困難です。
  • Q1-9 アクチニウムのα線とルテチウムのβ線のがんに対する作用はどう違うのですか。また治療方法は違うのですか。
    アクチニウムのα線は極めて近距離で強いエネルギーの放射線を、ルテチウムのβ線はα線よりは長い距離ですがこちらも近距離で、比較的マイルドなエネルギーの放射線を照射してがん細胞のDNAに損傷を与えます。治療方法はどちらも外来で静脈注射です。 ただし、アクチニウムは極めて規制の厳しい放射線同位元素で世界でも医療材料として使用できる国が限られています。使用する患者さんにも細かな条件が課せられており、オーストラリアの医師による承認が必要です。また、入荷が不安定なため承認後にもルテチウムに変更されることがあります。
  • Q1-10 PSMA治療は婦人科系のがんにも効きますか。
    PSMAは主に前立腺がんの細胞に発現しているタンパク質ですので、今のところPSMA治療は前立腺がんの治療に限られています。ただ、今後研究が進めばほかの癌の治療にも応用範囲が広がるかもしれません。
  • Q1-11 神経内分泌がんといわれたのですが、治療は受けられますか。
    理論的にはPSMA-PET/CTスキャンで陽性であれば、PSMA治療は受けることができます。また、PSMA治療とは異なりますが、同じような方法でDOTATATE(ドータテートと読みます)とよばれる薬にルテチウムを結合し、治療することは可能です。幸いなことに、神経内分泌がんは2021年8月より日本における保険診療での内用療法(ルテチウムDOTATATE)が、限られた医療施設において開始されました。適応条件がありますので、主治医と相談してみてください。
  • Q1-12 DOTATATEとは何ですか。
    DOTATATEとは主に神経内分泌がんの診断と内用療法に用いるタンパク分子の名称で、オキソドトレオチドともいわれます。DOTATATEというタンパク分子に、放射性同位元素のルテチウムを結合させて静脈内に注射します。神経内分泌がんの多くは、細胞の表面にソマトスタチン受容体を持っています。ソマトスタチンと同じ物質と認識されるDOTATATEが、がん細胞のソマトスタチン受容体に結合すると、ルテチウムからβ線が放出され、がんに直接照射します。メカニズムはPSMA治療と同じです。
  • Q1-13 治療は何回まで受けることができるのでしょうか。
    副作用が強く出ない限り治療回数には上限はありません。
  • Q1-14 経済的に3回治療を受けることができないのですが、それでも効果はありますか。
    それぞれの患者さんの治療前のがんの状態(スタートライン)により、効果には個人差があります。そのような中で3-4回の治療を標準的なスケジュールとしてお勧めしています。ただし、1-2回の治療でも効果がないともいえません。治療回数については柔軟に対応いたします。
  • Q1-15 PSMA治療に適したタイミングはありますか?
    PSMA治療を受けるタイミングについては、病気の状態がPSMA治療に適しているかが判断の基準になります。PSMA治療の適応は次のようにお考えください。 ホルモン抵抗性前立腺がんであること PSAが0.4以上で現在の治療でも上昇傾向にあること 海外渡航に耐えられること そして、この治療は根治を目指す治療ではないことをご理解ください。
  • Q1-16 高齢でも治療を受けることは可能でしょうか?
    セラノスティクス横浜の医師が実際に患者さんと面談したうえで、判断させていただいております。 年齢よりも現在の体調や病状が渡航治療に適しているかどうかが大切になってまいります。 オーストラリアでは90歳の方も治療を受けていらっしゃいますし、私どもがサポートした方の中には88歳の方もいらっしゃいます。 2022年1月更新
  • Q1-17 今現在、最短でいつから治療可能でしょうか?
    様々な条件と状況に左右されますので、一概には申し上げられません。 2022年1月更新
  • Q1-18 日本人の患者さんで、これまでに完治した方はいますか?
    PSMA治療は完治を目指す治療ではないので、日本人の患者さんでこれまでに完治した方はいらっしゃいません。ただ症状が軽くなったり消えたりした状態=寛解状態が年単位で続いている方はいらっしゃいます。 2024年6月更新
  • Q1-19 PSMA治療と同時に放射線の外照射を受けることはできますか?
    PSMA治療後すぐに放射線外照射治療を始めることは可能ですが、放射線外照射治療後は最低4週間以上あけてから次のPSMA治療を計画します。これは骨髄への影響を確認するためです。 2024年6月更新
  • Q1-20 日本でもPSMAペット検査が受けられるのですか?
    2024年1月から、大阪のMIクリニックで、日本で初めてPSMAペット検査が受けられるようになりました。(治験を除いて日本初。検査費用は自費)ご希望の方は、主治医の先生に相談するか、セラノスティクス横浜までお問い合わせください。(お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします) 2024年6月更新
治療・渡航
  • Q1-1 PSMA治療はどのような患者に効果が期待できますか。
    PSMA治療が進行性前立腺がんの患者さんに非常に高い効果を示した一方、期待した効果が見られなかった患者さんがいることも事実です。現在、どのような条件の患者さんに最も効果が期待できるか、ほかの治療との兼ね合いでどのタイミングで実施するのが適しているのか、などの研究が進んでいます。まだはっきりした基準は示されていませんが、ホルモン治療後の再発でPSA 100 ng/ml以下で貧血がなく、転移はリンパ節転移と骨転移に限られている患者さんに最も効果が期待できるのではないかといわれています。
  • Q1-2 内部からの放射線治療は危険ではありませんか。
    ルテチウムというアイソトープ(放射性同位元素)はβ線という短い波長の放射線です。 これがPSMA抗体を見つけてそのレセプターに結合し、β線でがん細胞を攻撃するのでミクロの近距離戦です。またPSMA抗体を持たない普通の細胞には何もしませんから、外部照射のような被曝の影響を心配することはありません。
  • Q1-3 治療後はしばらくの間は人と接触しない方がよいのでしょうか。
    PSMA治療の24-48時間で体内にある放射線の大部分は尿中に排泄されますが、少量の放射線が最長1ヶ月間体内に残ることがあります。この放射線は危険な量ではなく、ご自身へのリスクはほぼありませんが、この期間は周囲の人々へ配慮し放射線被ばくを最小限に抑えることが大切です。周囲の人との接触、旅行や移動、ご自身のケア、仕事への復帰時期など、詳しい放射線安全ガイドラインを治療の前にお渡しします。 2024年6月更新
  • Q1-4 PSMA治療が効かないこともありますか。
    残念ながらPSMA治療が期待したほどの効果を表さない患者さんはいらっしゃいます。PSMA治療は世界でも超最先端治療ですので、どのような病状の方が治療に適しているかは未だ試行錯誤しているのが現状ですが、一般に、PSAが0.3ng/ml以下または500 ng/ml以上、内臓に転移がある、強い骨髄抑制がある、などの患者さんは効果が出にくいとされています。
  • Q1-5 PSMA-PET/CTスキャンは特別なことをするのですか。
    ガリウム、またはフッ素の入った注射をしたのちに通常のCTスキャンと同様の装置で全身を撮影します。注射した物質は速やかに排出されますので、検査後は特に生活上の制限はありません。
  • Q1-6 がんがPSMAを持たない場合治療は受けられないのですか。
    ごく稀に前立腺がんの細胞にPSMAがないことがあります。 その場合は、PSMAを見つけることができないのでルテチウムが働くことができません。この場合にはPSMA治療はできません。
  • Q1-7 PSMA治療は抗がん剤治療が終わってからでないと受けられませんか。
    海外で抗がん剤と比較した試験でPSMA治療の有用性と安全性が証明されていることから、患者さんが希望されれば抗がん剤より先にPSMA治療を受けることは問題ありません。PSMA治療がのちの抗がん剤治療の妨げになることはありません。渡航まで時間がある場合には、先に抗がん剤治療を始めて、渡航の準備が整い次第抗がん剤治療を中断してPSMA治療を受ける患者さんもいらっしゃいます。
  • Q1-8 アクチニウム治療を希望することはできますか。
    原則として治療はルテチウムで行われます。アクチニウム治療は極めて特殊な症例に限られているので、患者さんが希望することはできません。アクチニウムはルテチウムに比較して世界的に入手しにくい治療薬であり、オーストラリアでも入荷が不安定なので渡航日程との調整も困難です。
  • Q1-9 アクチニウムのα線とルテチウムのβ線のがんに対する作用はどう違うのですか。また治療方法は違うのですか。
    アクチニウムのα線は極めて近距離で強いエネルギーの放射線を、ルテチウムのβ線はα線よりは長い距離ですがこちらも近距離で、比較的マイルドなエネルギーの放射線を照射してがん細胞のDNAに損傷を与えます。治療方法はどちらも外来で静脈注射です。 ただし、アクチニウムは極めて規制の厳しい放射線同位元素で世界でも医療材料として使用できる国が限られています。使用する患者さんにも細かな条件が課せられており、オーストラリアの医師による承認が必要です。また、入荷が不安定なため承認後にもルテチウムに変更されることがあります。
  • Q1-10 PSMA治療は婦人科系のがんにも効きますか。
    PSMAは主に前立腺がんの細胞に発現しているタンパク質ですので、今のところPSMA治療は前立腺がんの治療に限られています。ただ、今後研究が進めばほかの癌の治療にも応用範囲が広がるかもしれません。
  • Q1-11 神経内分泌がんといわれたのですが、治療は受けられますか。
    理論的にはPSMA-PET/CTスキャンで陽性であれば、PSMA治療は受けることができます。また、PSMA治療とは異なりますが、同じような方法でDOTATATE(ドータテートと読みます)とよばれる薬にルテチウムを結合し、治療することは可能です。幸いなことに、神経内分泌がんは2021年8月より日本における保険診療での内用療法(ルテチウムDOTATATE)が、限られた医療施設において開始されました。適応条件がありますので、主治医と相談してみてください。
  • Q1-12 DOTATATEとは何ですか。
    DOTATATEとは主に神経内分泌がんの診断と内用療法に用いるタンパク分子の名称で、オキソドトレオチドともいわれます。DOTATATEというタンパク分子に、放射性同位元素のルテチウムを結合させて静脈内に注射します。神経内分泌がんの多くは、細胞の表面にソマトスタチン受容体を持っています。ソマトスタチンと同じ物質と認識されるDOTATATEが、がん細胞のソマトスタチン受容体に結合すると、ルテチウムからβ線が放出され、がんに直接照射します。メカニズムはPSMA治療と同じです。
  • Q1-13 治療は何回まで受けることができるのでしょうか。
    副作用が強く出ない限り治療回数には上限はありません。
  • Q1-14 経済的に3回治療を受けることができないのですが、それでも効果はありますか。
    それぞれの患者さんの治療前のがんの状態(スタートライン)により、効果には個人差があります。そのような中で3-4回の治療を標準的なスケジュールとしてお勧めしています。ただし、1-2回の治療でも効果がないともいえません。治療回数については柔軟に対応いたします。
  • Q1-15 PSMA治療に適したタイミングはありますか?
    PSMA治療を受けるタイミングについては、病気の状態がPSMA治療に適しているかが判断の基準になります。PSMA治療の適応は次のようにお考えください。 ホルモン抵抗性前立腺がんであること PSAが0.4以上で現在の治療でも上昇傾向にあること 海外渡航に耐えられること そして、この治療は根治を目指す治療ではないことをご理解ください。
  • Q1-16 高齢でも治療を受けることは可能でしょうか?
    セラノスティクス横浜の医師が実際に患者さんと面談したうえで、判断させていただいております。 年齢よりも現在の体調や病状が渡航治療に適しているかどうかが大切になってまいります。 オーストラリアでは90歳の方も治療を受けていらっしゃいますし、私どもがサポートした方の中には88歳の方もいらっしゃいます。 2022年1月更新
  • Q1-17 今現在、最短でいつから治療可能でしょうか?
    様々な条件と状況に左右されますので、一概には申し上げられません。 2022年1月更新
  • Q1-18 日本人の患者さんで、これまでに完治した方はいますか?
    PSMA治療は完治を目指す治療ではないので、日本人の患者さんでこれまでに完治した方はいらっしゃいません。ただ症状が軽くなったり消えたりした状態=寛解状態が年単位で続いている方はいらっしゃいます。 2024年6月更新
  • Q1-19 PSMA治療と同時に放射線の外照射を受けることはできますか?
    PSMA治療後すぐに放射線外照射治療を始めることは可能ですが、放射線外照射治療後は最低4週間以上あけてから次のPSMA治療を計画します。これは骨髄への影響を確認するためです。 2024年6月更新
  • Q1-20 日本でもPSMAペット検査が受けられるのですか?
    2024年1月から、大阪のMIクリニックで、日本で初めてPSMAペット検査が受けられるようになりました。(治験を除いて日本初。検査費用は自費)ご希望の方は、主治医の先生に相談するか、セラノスティクス横浜までお問い合わせください。(お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします) 2024年6月更新
支払い
  • Q1-1 PSMA治療はどのような患者に効果が期待できますか。
    PSMA治療が進行性前立腺がんの患者さんに非常に高い効果を示した一方、期待した効果が見られなかった患者さんがいることも事実です。現在、どのような条件の患者さんに最も効果が期待できるか、ほかの治療との兼ね合いでどのタイミングで実施するのが適しているのか、などの研究が進んでいます。まだはっきりした基準は示されていませんが、ホルモン治療後の再発でPSA 100 ng/ml以下で貧血がなく、転移はリンパ節転移と骨転移に限られている患者さんに最も効果が期待できるのではないかといわれています。
  • Q1-2 内部からの放射線治療は危険ではありませんか。
    ルテチウムというアイソトープ(放射性同位元素)はβ線という短い波長の放射線です。 これがPSMA抗体を見つけてそのレセプターに結合し、β線でがん細胞を攻撃するのでミクロの近距離戦です。またPSMA抗体を持たない普通の細胞には何もしませんから、外部照射のような被曝の影響を心配することはありません。
  • Q1-3 治療後はしばらくの間は人と接触しない方がよいのでしょうか。
    PSMA治療の24-48時間で体内にある放射線の大部分は尿中に排泄されますが、少量の放射線が最長1ヶ月間体内に残ることがあります。この放射線は危険な量ではなく、ご自身へのリスクはほぼありませんが、この期間は周囲の人々へ配慮し放射線被ばくを最小限に抑えることが大切です。周囲の人との接触、旅行や移動、ご自身のケア、仕事への復帰時期など、詳しい放射線安全ガイドラインを治療の前にお渡しします。 2024年6月更新
  • Q1-4 PSMA治療が効かないこともありますか。
    残念ながらPSMA治療が期待したほどの効果を表さない患者さんはいらっしゃいます。PSMA治療は世界でも超最先端治療ですので、どのような病状の方が治療に適しているかは未だ試行錯誤しているのが現状ですが、一般に、PSAが0.3ng/ml以下または500 ng/ml以上、内臓に転移がある、強い骨髄抑制がある、などの患者さんは効果が出にくいとされています。
  • Q1-5 PSMA-PET/CTスキャンは特別なことをするのですか。
    ガリウム、またはフッ素の入った注射をしたのちに通常のCTスキャンと同様の装置で全身を撮影します。注射した物質は速やかに排出されますので、検査後は特に生活上の制限はありません。
  • Q1-6 がんがPSMAを持たない場合治療は受けられないのですか。
    ごく稀に前立腺がんの細胞にPSMAがないことがあります。 その場合は、PSMAを見つけることができないのでルテチウムが働くことができません。この場合にはPSMA治療はできません。
  • Q1-7 PSMA治療は抗がん剤治療が終わってからでないと受けられませんか。
    海外で抗がん剤と比較した試験でPSMA治療の有用性と安全性が証明されていることから、患者さんが希望されれば抗がん剤より先にPSMA治療を受けることは問題ありません。PSMA治療がのちの抗がん剤治療の妨げになることはありません。渡航まで時間がある場合には、先に抗がん剤治療を始めて、渡航の準備が整い次第抗がん剤治療を中断してPSMA治療を受ける患者さんもいらっしゃいます。
  • Q1-8 アクチニウム治療を希望することはできますか。
    原則として治療はルテチウムで行われます。アクチニウム治療は極めて特殊な症例に限られているので、患者さんが希望することはできません。アクチニウムはルテチウムに比較して世界的に入手しにくい治療薬であり、オーストラリアでも入荷が不安定なので渡航日程との調整も困難です。
  • Q1-9 アクチニウムのα線とルテチウムのβ線のがんに対する作用はどう違うのですか。また治療方法は違うのですか。
    アクチニウムのα線は極めて近距離で強いエネルギーの放射線を、ルテチウムのβ線はα線よりは長い距離ですがこちらも近距離で、比較的マイルドなエネルギーの放射線を照射してがん細胞のDNAに損傷を与えます。治療方法はどちらも外来で静脈注射です。 ただし、アクチニウムは極めて規制の厳しい放射線同位元素で世界でも医療材料として使用できる国が限られています。使用する患者さんにも細かな条件が課せられており、オーストラリアの医師による承認が必要です。また、入荷が不安定なため承認後にもルテチウムに変更されることがあります。
  • Q1-10 PSMA治療は婦人科系のがんにも効きますか。
    PSMAは主に前立腺がんの細胞に発現しているタンパク質ですので、今のところPSMA治療は前立腺がんの治療に限られています。ただ、今後研究が進めばほかの癌の治療にも応用範囲が広がるかもしれません。
  • Q1-11 神経内分泌がんといわれたのですが、治療は受けられますか。
    理論的にはPSMA-PET/CTスキャンで陽性であれば、PSMA治療は受けることができます。また、PSMA治療とは異なりますが、同じような方法でDOTATATE(ドータテートと読みます)とよばれる薬にルテチウムを結合し、治療することは可能です。幸いなことに、神経内分泌がんは2021年8月より日本における保険診療での内用療法(ルテチウムDOTATATE)が、限られた医療施設において開始されました。適応条件がありますので、主治医と相談してみてください。
  • Q1-12 DOTATATEとは何ですか。
    DOTATATEとは主に神経内分泌がんの診断と内用療法に用いるタンパク分子の名称で、オキソドトレオチドともいわれます。DOTATATEというタンパク分子に、放射性同位元素のルテチウムを結合させて静脈内に注射します。神経内分泌がんの多くは、細胞の表面にソマトスタチン受容体を持っています。ソマトスタチンと同じ物質と認識されるDOTATATEが、がん細胞のソマトスタチン受容体に結合すると、ルテチウムからβ線が放出され、がんに直接照射します。メカニズムはPSMA治療と同じです。
  • Q1-13 治療は何回まで受けることができるのでしょうか。
    副作用が強く出ない限り治療回数には上限はありません。
  • Q1-14 経済的に3回治療を受けることができないのですが、それでも効果はありますか。
    それぞれの患者さんの治療前のがんの状態(スタートライン)により、効果には個人差があります。そのような中で3-4回の治療を標準的なスケジュールとしてお勧めしています。ただし、1-2回の治療でも効果がないともいえません。治療回数については柔軟に対応いたします。
  • Q1-15 PSMA治療に適したタイミングはありますか?
    PSMA治療を受けるタイミングについては、病気の状態がPSMA治療に適しているかが判断の基準になります。PSMA治療の適応は次のようにお考えください。 ホルモン抵抗性前立腺がんであること PSAが0.4以上で現在の治療でも上昇傾向にあること 海外渡航に耐えられること そして、この治療は根治を目指す治療ではないことをご理解ください。
  • Q1-16 高齢でも治療を受けることは可能でしょうか?
    セラノスティクス横浜の医師が実際に患者さんと面談したうえで、判断させていただいております。 年齢よりも現在の体調や病状が渡航治療に適しているかどうかが大切になってまいります。 オーストラリアでは90歳の方も治療を受けていらっしゃいますし、私どもがサポートした方の中には88歳の方もいらっしゃいます。 2022年1月更新
  • Q1-17 今現在、最短でいつから治療可能でしょうか?
    様々な条件と状況に左右されますので、一概には申し上げられません。 2022年1月更新
  • Q1-18 日本人の患者さんで、これまでに完治した方はいますか?
    PSMA治療は完治を目指す治療ではないので、日本人の患者さんでこれまでに完治した方はいらっしゃいません。ただ症状が軽くなったり消えたりした状態=寛解状態が年単位で続いている方はいらっしゃいます。 2024年6月更新
  • Q1-19 PSMA治療と同時に放射線の外照射を受けることはできますか?
    PSMA治療後すぐに放射線外照射治療を始めることは可能ですが、放射線外照射治療後は最低4週間以上あけてから次のPSMA治療を計画します。これは骨髄への影響を確認するためです。 2024年6月更新
  • Q1-20 日本でもPSMAペット検査が受けられるのですか?
    2024年1月から、大阪のMIクリニックで、日本で初めてPSMAペット検査が受けられるようになりました。(治験を除いて日本初。検査費用は自費)ご希望の方は、主治医の先生に相談するか、セラノスティクス横浜までお問い合わせください。(お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします) 2024年6月更新
副作用
  • Q1-1 PSMA治療はどのような患者に効果が期待できますか。
    PSMA治療が進行性前立腺がんの患者さんに非常に高い効果を示した一方、期待した効果が見られなかった患者さんがいることも事実です。現在、どのような条件の患者さんに最も効果が期待できるか、ほかの治療との兼ね合いでどのタイミングで実施するのが適しているのか、などの研究が進んでいます。まだはっきりした基準は示されていませんが、ホルモン治療後の再発でPSA 100 ng/ml以下で貧血がなく、転移はリンパ節転移と骨転移に限られている患者さんに最も効果が期待できるのではないかといわれています。
  • Q1-2 内部からの放射線治療は危険ではありませんか。
    ルテチウムというアイソトープ(放射性同位元素)はβ線という短い波長の放射線です。 これがPSMA抗体を見つけてそのレセプターに結合し、β線でがん細胞を攻撃するのでミクロの近距離戦です。またPSMA抗体を持たない普通の細胞には何もしませんから、外部照射のような被曝の影響を心配することはありません。
  • Q1-3 治療後はしばらくの間は人と接触しない方がよいのでしょうか。
    PSMA治療の24-48時間で体内にある放射線の大部分は尿中に排泄されますが、少量の放射線が最長1ヶ月間体内に残ることがあります。この放射線は危険な量ではなく、ご自身へのリスクはほぼありませんが、この期間は周囲の人々へ配慮し放射線被ばくを最小限に抑えることが大切です。周囲の人との接触、旅行や移動、ご自身のケア、仕事への復帰時期など、詳しい放射線安全ガイドラインを治療の前にお渡しします。 2024年6月更新
  • Q1-4 PSMA治療が効かないこともありますか。
    残念ながらPSMA治療が期待したほどの効果を表さない患者さんはいらっしゃいます。PSMA治療は世界でも超最先端治療ですので、どのような病状の方が治療に適しているかは未だ試行錯誤しているのが現状ですが、一般に、PSAが0.3ng/ml以下または500 ng/ml以上、内臓に転移がある、強い骨髄抑制がある、などの患者さんは効果が出にくいとされています。
  • Q1-5 PSMA-PET/CTスキャンは特別なことをするのですか。
    ガリウム、またはフッ素の入った注射をしたのちに通常のCTスキャンと同様の装置で全身を撮影します。注射した物質は速やかに排出されますので、検査後は特に生活上の制限はありません。
  • Q1-6 がんがPSMAを持たない場合治療は受けられないのですか。
    ごく稀に前立腺がんの細胞にPSMAがないことがあります。 その場合は、PSMAを見つけることができないのでルテチウムが働くことができません。この場合にはPSMA治療はできません。
  • Q1-7 PSMA治療は抗がん剤治療が終わってからでないと受けられませんか。
    海外で抗がん剤と比較した試験でPSMA治療の有用性と安全性が証明されていることから、患者さんが希望されれば抗がん剤より先にPSMA治療を受けることは問題ありません。PSMA治療がのちの抗がん剤治療の妨げになることはありません。渡航まで時間がある場合には、先に抗がん剤治療を始めて、渡航の準備が整い次第抗がん剤治療を中断してPSMA治療を受ける患者さんもいらっしゃいます。
  • Q1-8 アクチニウム治療を希望することはできますか。
    原則として治療はルテチウムで行われます。アクチニウム治療は極めて特殊な症例に限られているので、患者さんが希望することはできません。アクチニウムはルテチウムに比較して世界的に入手しにくい治療薬であり、オーストラリアでも入荷が不安定なので渡航日程との調整も困難です。
  • Q1-9 アクチニウムのα線とルテチウムのβ線のがんに対する作用はどう違うのですか。また治療方法は違うのですか。
    アクチニウムのα線は極めて近距離で強いエネルギーの放射線を、ルテチウムのβ線はα線よりは長い距離ですがこちらも近距離で、比較的マイルドなエネルギーの放射線を照射してがん細胞のDNAに損傷を与えます。治療方法はどちらも外来で静脈注射です。 ただし、アクチニウムは極めて規制の厳しい放射線同位元素で世界でも医療材料として使用できる国が限られています。使用する患者さんにも細かな条件が課せられており、オーストラリアの医師による承認が必要です。また、入荷が不安定なため承認後にもルテチウムに変更されることがあります。
  • Q1-10 PSMA治療は婦人科系のがんにも効きますか。
    PSMAは主に前立腺がんの細胞に発現しているタンパク質ですので、今のところPSMA治療は前立腺がんの治療に限られています。ただ、今後研究が進めばほかの癌の治療にも応用範囲が広がるかもしれません。
  • Q1-11 神経内分泌がんといわれたのですが、治療は受けられますか。
    理論的にはPSMA-PET/CTスキャンで陽性であれば、PSMA治療は受けることができます。また、PSMA治療とは異なりますが、同じような方法でDOTATATE(ドータテートと読みます)とよばれる薬にルテチウムを結合し、治療することは可能です。幸いなことに、神経内分泌がんは2021年8月より日本における保険診療での内用療法(ルテチウムDOTATATE)が、限られた医療施設において開始されました。適応条件がありますので、主治医と相談してみてください。
  • Q1-12 DOTATATEとは何ですか。
    DOTATATEとは主に神経内分泌がんの診断と内用療法に用いるタンパク分子の名称で、オキソドトレオチドともいわれます。DOTATATEというタンパク分子に、放射性同位元素のルテチウムを結合させて静脈内に注射します。神経内分泌がんの多くは、細胞の表面にソマトスタチン受容体を持っています。ソマトスタチンと同じ物質と認識されるDOTATATEが、がん細胞のソマトスタチン受容体に結合すると、ルテチウムからβ線が放出され、がんに直接照射します。メカニズムはPSMA治療と同じです。
  • Q1-13 治療は何回まで受けることができるのでしょうか。
    副作用が強く出ない限り治療回数には上限はありません。
  • Q1-14 経済的に3回治療を受けることができないのですが、それでも効果はありますか。
    それぞれの患者さんの治療前のがんの状態(スタートライン)により、効果には個人差があります。そのような中で3-4回の治療を標準的なスケジュールとしてお勧めしています。ただし、1-2回の治療でも効果がないともいえません。治療回数については柔軟に対応いたします。
  • Q1-15 PSMA治療に適したタイミングはありますか?
    PSMA治療を受けるタイミングについては、病気の状態がPSMA治療に適しているかが判断の基準になります。PSMA治療の適応は次のようにお考えください。 ホルモン抵抗性前立腺がんであること PSAが0.4以上で現在の治療でも上昇傾向にあること 海外渡航に耐えられること そして、この治療は根治を目指す治療ではないことをご理解ください。
  • Q1-16 高齢でも治療を受けることは可能でしょうか?
    セラノスティクス横浜の医師が実際に患者さんと面談したうえで、判断させていただいております。 年齢よりも現在の体調や病状が渡航治療に適しているかどうかが大切になってまいります。 オーストラリアでは90歳の方も治療を受けていらっしゃいますし、私どもがサポートした方の中には88歳の方もいらっしゃいます。 2022年1月更新
  • Q1-17 今現在、最短でいつから治療可能でしょうか?
    様々な条件と状況に左右されますので、一概には申し上げられません。 2022年1月更新
  • Q1-18 日本人の患者さんで、これまでに完治した方はいますか?
    PSMA治療は完治を目指す治療ではないので、日本人の患者さんでこれまでに完治した方はいらっしゃいません。ただ症状が軽くなったり消えたりした状態=寛解状態が年単位で続いている方はいらっしゃいます。 2024年6月更新
  • Q1-19 PSMA治療と同時に放射線の外照射を受けることはできますか?
    PSMA治療後すぐに放射線外照射治療を始めることは可能ですが、放射線外照射治療後は最低4週間以上あけてから次のPSMA治療を計画します。これは骨髄への影響を確認するためです。 2024年6月更新
  • Q1-20 日本でもPSMAペット検査が受けられるのですか?
    2024年1月から、大阪のMIクリニックで、日本で初めてPSMAペット検査が受けられるようになりました。(治験を除いて日本初。検査費用は自費)ご希望の方は、主治医の先生に相談するか、セラノスティクス横浜までお問い合わせください。(お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします) 2024年6月更新
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